iPhone XとiPhone 8、どちらにするか?

新型iPhoneApple Watch Series 3と4K対応のApple TVが発表されました。

とりあえず、Apple Watchはそろそろ買っても良いかなぁ、という気がしています。ヘルスケア系の機能は割とどうでも良いのですが、通知が来る時計としては、着実な進化を遂げていそうです。今回から追加されたCellularモデルは竜頭が赤いのがワンポイント。Apple TVは4K対応に。4K TVは持っていますが、一部4K対応CSPに非対応なモデルなので、4K対応のネット系STBがほしかったので、ちょっと気になる。

で、本題のiPhoneです。最近は妻と交互に買うパターンになっていて、去年は妻がiPhone 7にしたので、今年は僕の番。

直前まで少しずつリーク情報が揃っていき、やっぱり本番の発表会は「答え合わせ」になったわけですが、それでも、iPhone 8がさらっと発表されて、予定調和的な感じではあるもののOne more thingでiPhone X(テン)が発表された流れは、朝4時まで見ていてよかったなぁ、と思いました。

iPhone 8は、基本的なサイズはiPhone 7とほぼ同じで、通常モデルとなる4.7インチシングルカメラのiPhone 8と5.5インチデュアルカメラのiPhone 8 Plusがラインナップされています。7との差異を中心とした概要は下記。

  • カラーはシルバー・スペースグレイ・ゴールドの3色(ゴールドの色味は変更)
  • 容量は64GBと256GB
  • 新プロセッサA11 Bionic
  • 背面のガラスパネル化
  • True toneディスプレイ
  • 4K 60fps、フルHD 240fps動画撮影
  • Qi(ワイヤレス充電)

忌々しき、dラインが廃され、ガラス化した背面は、見た目上結構カッコ良さそうです。あと、4K 60fps撮影はライバルよりも高機能。Qiは他メーカーでは普通ですが、やっとiPhoneも対応。なんだかんだで、充電用のLightningケーブルを断線させる人は多いので、Qi対応は良いと思います。

これは7Sでは?というツッコミはありますが、筐体デザインは大きく変わっているので、8とするのはOK。逆に7と6Sと差が少ないのでモデルナンバーが増えたことに違和感がありました。

iPhone XはiPhone 8シリーズに加えて、下記がハードウェア的な差異となります。

  • カラーはシルバー・スペースグレイの2色
  • ホームボタンの削除
  • 狭額縁で縦横比19.5:9の有機ELディスプレイ
  • 指紋認証のTouch IDを廃して、顔認識のFace ID

iPhone Xは、去年Touch Barが導入されたMacBook Proと同じように、「試される」アップデートと言えるでしょう。まず、ホーム画面を表示するための手順が根本的に変わり、Face IDで顔認識してロックが外れ、下からのスワイプでホーム画面表示、だそうです。

Touch IDを押してそのまま触っていれば勝手にホーム画面が表示される現状と比べると、そもそもステップが1個増えていて、ポケットから出して顔を認識するまでのタイムラグに不安を感じます。また、そもそも個人的にエッジスワイプの操作が好きではないので、これを見た時点で「iPhone 8でいいかな」と一瞬ヒヨリました。

デモに使われたゲームアプリで仮想ボタンが切れていたのが象徴的なように、UIについてはアプリ側が対応しなくてはいけない問題はあるようです。特にホームボタンがなくなってスワイプが多用されるUIの影響が大きそう。

ディスプレイについては、カメラやセンサー部の切り欠きのデザインに批判が集まってましたが、僕の印象は逆で、必要なデバイスがきっちりまとめられ、その部分が切り欠きになっているのはカッコいいなぁ、と思っています。同様のディスプレイを搭載するGalaxy S8は、押しのけられたようにカメラが配置されている点がちょっとかっこ悪いと思っていたので。

発売は、iPhone Xが11月3日。それ以外が9月22日。

さて、どれを買うか。容量は64GBで良いですが、iPhone Xにするか、iPhone 8にするかがちょっと悩んだんですが、新しいもの、の不便さを楽しむ覚悟でiPhone X行こうと思っています。問題は、いつ入手できるか、ですね。

意識低めで写真を撮ることについて考えよう〜その3 「ゴール」について考える〜

SNSによって決定的瞬間を撮影した写真が光の速さで拡散される中、自分はどういう写真を撮ることを「ゴール」にすれば良いのでしょうか?何事もそうなのかもしれないですが、このような時代において写真を撮ることにおいて最も重要なことは「ゴール」の設定ではないでしょうか。

僕の個人的な「ゴール」に近い写真というのは例えばこういう写真です。 Night view from TOKYO SKYTREE

まあ、どうってことのないスカイツリーからの夜景写真なんですが。

この場合、僕にとって重要なことは、普通に家族と一緒に行った東京スカイツリーの展望台で、α6300+SEL1670Zの組み合わせで、三脚などを使わずに撮っている、ということ。

展望台に登ったのも子供が「登りたい」と言ったのがきっかけで、登るつもりはなかった(スカイツリータウンが目的だった)ので、レンズは標準ズーム1本だけ。三脚も持っていませんでした(登るとわかっていたとしても家族と一緒だと持って行きませんが)。

それで、可能な限りISO感度を下げ(といってもISO1600ですけど)、絞りも多少は絞り(SEL1670Zはちょっと絞るだけで結構マシになるので)、ガラス面や柱にうまいこと押し付けながら撮ったものを、Lightroomで現像したのが上の写真。細かいところは突っ込みどころはありますが、僕の中では充分な仕上がり。

まあ、この写真を撮るために少し一人で動き回らせてもらっているので、その点では家族、というか妻の協力に感謝、なわけですけど、「写真を撮るために出かけたわけではないシチュエーションで、できる範囲で考えて撮って、それを自分なりに満足する写真に仕上げる」こと。これは自分にとっての写真の「ゴール」です。

いわゆる「SNS受けする写真」については、批判も当然あるわけですが、そういった写真を実際に撮ってる方々の熱意には圧倒されるものがあります。とてもじゃないけど、そこまでの情熱を写真に注ぎ込むことは、僕の生活スタイルでは難しいです。だからこそ、これくらいで満足、というのが重要だと思います。

自分と同じように、深く写真に注力できない現実は、カメラを持つ多くの人も同様だと思います。

あなたは、「ゴール」をどこに設定しますか?

27インチ4Kディスプレイ LG 27UD58-B購入の顛末

「40インチ4Kディスプレイ最高!」と散々声高に叫んでいたのですが、結局買ったのは今のDELL U2711の27インチQHD(2560x1440ドット)を置き換える27インチ4Kディスプレイでした。

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色々と考えてみると、27インチ4Kディスプレイと40インチ4Kディスプレイによって得られるものって別物なのですね。

27インチ4Kディスプレイは通常(といっても結構大きい方ですが)のディスプレイの高解像度化です。高画素密度による美しい表示が可能である代わり、視力と視聴距離との関係で表示できる情報量は同サイズのディスプレイとそれほど変わりません。つまり、27インチ4Kディスプレイの目指すところは、PC用ディスプレイのRetina化なわけです。

一方で、40インチ4Kディスプレイは通常のフルHDディスプレイ4枚を繋げて1枚にしたようなもの。巨大なデスクトップによる圧倒的な情報の一覧性を得られますが、その一方で画素の大きさは一般的なディスプレイと変わらず、4Kという言葉から想像するような画面の美しさはありません。

プログラミングなどでコードを書いたりする場合には圧倒的に40インチ4Kディスプレイなんですけど、家の場合はそうでもないし、写真もキレイに見たいし、今使っているディスプレイとの置き換えもラクなので、結局は27インチ4Kディスプレイにしてしまいました。Amazon Prime Dayでちょうと安かったというのもあります。

とはいえ、買ってみてちょっと困ったのがMacの解像度をどのように設定するか、ということ。

基本的に、MacRetina表示の仕組みは、画面をデスクトップの広さである「疑似解像度」の数倍の密度でレンダリングしたものを、ディスプレイ解像度にスケーリングする、という仕組みのようです。そのため、「疑似解像度」の数倍の解像度の画面をレンダリングするグラフィックス性能がMac本体側に求められます。

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実際の表示例ですが、疑似解像度を2560x1440ドットにすると「解像度を変更するとパフォーマンスに影響する場合があります。」という警告のメッセージが出ています。この表示、疑似解像度が1920x1080ドットだったり、3840x2160ドットだったりすると出ません。

つまり、4K解像度で等倍したり、実解像度の半分であるフルHDRetina表示するより、その間の解像度をRetina表示する方がグラフィックスへの負荷が高い、ということになります。

うちで使っているのは今となっては結構古い初代のMacBook Pro 15インチ with Retina(Mid 2012)なのでかなり不安だったのですが、最初はどう設定しても全然ダメ(しばらくすると排熱しきれずしばらく処理が止まってしまうほど)でどうしたものかと思いましたが、裏蓋を外してファン周りをしつこく掃除機で吸引したところ、ファンは激しく回るものの、疑似解像度2560x1440ドットならば、我慢できる速度で動かせることを確認しました。

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ちなみに、MacBook Proの裏蓋を外すためのドライバーは持ってなかったので新規に購入しました。

疑似解像度2560x1440ドットだと、買い替え前のDELL U2711の実解像度と一緒なので、デスクトップの広さは全く変わっていないのですが、テキストや写真の表示は大変綺麗になりました。なので、まあ、満足かな。

Synergy macos JIS v1.8.8 stable - Synergy Mac JIS(日本語)キーボード対応版

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数年に一度、必要に迫られて作っているマウス・キーボード共有ソフト「Synergy」のMac版にJISキーボードの「英数」「かな」キー有効化パッチを当てたバイナリですが、久しぶりに作りました。

あと、前々からなるべく手間なく定期的リリースできるようにして、本家のバージョンアップに追従できるようにしておきたかったので、ちゃんとGitHubのアカウントを作ってForkして、Stable版のリリースのたびにソースコードを持ってきてパッチを当ててリリースするための準備もしてみましたよ。

現在の最新Stable版であるv1.8.8をベースにパッチ当ててSierraでビルドしたものが置いてありますのでどうぞ。ただ、Sierraで以外で動くのか、動かないのかは確認環境がないので試せないのでわからないです。

まあ、必要に応じてCloneして自分でビルドしてください、ということで。

ただ、Sierraでビルドするのは割と面倒だったのでその話を。

基本的には上のリンクをベースにHomebrewをcmakeとqtを突っ込んで、書いてあるとおりにcommands1.pyを書き換えてビルドするのですが、ビルドスクリプトのconfで落ちるので調べてみると、

qtにパスを通せというので通して、下記のようにビルドするとできます。qtはqt5.5を入れてビルドしたので下記のようなパスになっていますが、入れたバージョンに合わせて適宜直してくださいね。

export PATH=/usr/local/Cellar/qt@5.5/5.5.1_1/bin:$PATH
./hm.sh conf -g1 --mac-sdk 10.12 --mac-identity Sierra
./hm.sh conf --mac-sdk 10.12
./hm.sh build

こんな感じで全部通ると、macos用のdmgファイルまでできます。

PCのメインブラウザをFirefoxからVivaldiへ移行した

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Macを使い始めたくらいからPCのメインブラウザはFirefoxを使ってきました。その理由としては次の3つが挙げられます。

  • MacWindowsの両方で使えて、設定の互換性が高い
  • 環境の移行が簡単(プロファイルフォルダをコピるだけ)
  • カスタマイズの自由度が高い

ただ、ここ最近は不満が溜まっていて、特に次の2つが我慢できないレベルに達していました。

  • リフレッシュをして、アドオンを減らした状態でも、しばらく使っていると非常に重くなる
  • 5秒以上操作不能で止まるなど、割と実用に耐えないレベルの重さ
  • Retinaディスプレイを含むマルチディスプレイ環境への対応に問題がある
  • ダウンロード方法の選択画面が別ディスプレイに行くと、文字のサイズがおかしくなる
  • YouTubeで全画面再生して、全画面をやめるとウインドウサイズがおかしくなる

代替のブラウザとして、Google Chromeを考えたことがあったのですが、カスタマイズしてみてもどうもしっくりこない。そんな中で知ったのがVivaldi Browser。

このVivaldi Browserですが、Opera SoftwearのCEOだった人が設立したVivaldi Technologiesによって開発されている、Google Chromeと同じBlinkベースのWebブラウザ。基本的なアドオンはGoogle Chromeのものが流用できるほか、

  • 標準でタブの挙動やキーバインドのカスタマイズが行える
  • ブラウザジェスチャがOperaベースである

といったところが、Google Chromeに対する自分の不満を見事に解消してくれて、Tab Mix PluxやFire Gesturesやキーコンフィグのアドオンを使って行っていたカスタマイズのほとんどをカバーしてくれています。若干、Firefoxを使っていたときと異なる挙動がありますが、それは我慢できるレベル。

環境の移行について、他のブラウザからのブックマークや履歴のインポートは問題なく行えます。また、一度作ったカスタマイズやブックマークの他PCへの移動はそれほど難しくありません。パスワードについてはPCごとに暗号化されるため、簡単にはできません。検索すると手順が出てくるのですが、手元の環境ではうまく行かず、諦めました。

自分のFirefoxからVivaldiへの移行がうまくいったことが、これを読んでる全てのFirefoxユーザに適用できるかどうかはわかりませんが、不満のあるFirefoxユーザの方は、一度移行を検討してみてはいかがでしょうか。

ロジクール MX Master 2Sマウス購入

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ロジクールのハイエンドマウスといえば、MX Revolution、M950と購入しましたが、どちらも経年劣化でチャタリングが発生して壊れてしまい、しばらくマウスを使わずMacBook Proトラックパッドをメインに生活していたのですが、Lightroomなどでの操作がつらいときがあり、Amazonのセールで安かったM720 Triathlonを購入したのが4月。

当初は満足していました。

机の上にはMacBook Proの他にWindowsのデスクトップPCがあって、普段はSynergyで接続しているので1台のマウスで操作できるのですが、片方をシャットダウンしたときなどのために、マウスは2台用意していました。でも、普段は使わないマウスが机の上にあると邪魔なんですよね。

なので、M720 Triathlonのマルチデバイス対応は便利に使っていました。

ただ、やっぱりミドルエンドのマウスなので分解能が低いのですね。複数のディスプレイを繋いで使っている場合、移動距離と繊細な操作を両立できる必要がありますが、分解能が低いマウスだと繊細な操作を犠牲にして移動距離を重視せざるを得ません。最初は我慢できても、次第に分解能の高いマウスが欲しくなる。

そこで出てくるのが、同じくロジクールのマルチデバイス対応のハイエンドマウスであるMX Master(旧型)。

なんですが、ヨドバシの展示機のスイッチを押した感じがどうも気に入らない。発売からしばらく経ってヘタっているだけなのかもしれませんが、ストロークが浅い。元々そういうスイッチならば単純に好みじゃないし、ヘタっているだけならば耐久性が気になる。

M720 Triathlonが高耐久を謳うスイッチを採用し、ストロークの深い気持ち良いフィーリングを実現していることを考えると、倍以上のお金を出すのはちょっと躊躇してしまいます。

そんな中、発表されたのがMX Masterの後継機種となるMX Master 2S。

ヨドバシには先行してこの2Sが展示開始になっていたのですが、触ってみるとどうもスイッチの押した感じが違う。かなりM720 Triathlonに近い感じで好印象。マウスは消耗品なので最近はハイエンドマウスを買うのを避けていたのですが、我慢できず買ってしまいました。
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デザインは旧型から変わらず。塗装がマットなものとなり、センサーの分解能が向上(1600dpiから4000dpi)、ロゴが「logicool」から「logi」に変更になり、ほぼSynergyと同等の機能を持ってると思われる、複数PCでのマウス自動切り替え機能のFLOWが使用可能になっています(ちなみにM720 TriathlonでもFLOWは使えます)。FLOWについては、まだ試していないので、時間を作ってSynergyと比較してみようと思います。

使い始めたばかりですが、マウスの形状が、サイドのボタンのラインとの境目がM950などと比較して鋭角で、持ち方によっては違和感があることを除けば期待通り。スイッチを押した感触、分解能の高さが実現する複数ディスプレイをまたがるカーソル移動のしやすさと細かい操作を両立しています。
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画面の狭いPCを使っている場合、M720 Triathlonでも良いと思うのですが、マルチディスプレイならばやっぱりハイエンドマウスですね。あと、旧型のMX Masterの値段が下がっていますが、上記の理由から、個人的には高くても新型の2Sをオススメしたいです。

意識低めで写真を撮ることについて考えよう〜その2 作品でなくてもいいじゃないか〜

記録写真から抜け出して「作品」となるような写真を撮りましょう。
東京湾フェリーから
記録写真は「抜け出す」ものであり、価値の低いもの。

それは「他人に見せる写真を撮る」という意味では真だと思うのですけど、自分の写真の撮り方からすると、少し受け入れ難い感じのする価値観です。

僕にマッチするのは、おそらく↓こんな感じでしょうか。

「作品」と言えるような写真を撮れるようになりましょう、でも、記録の写真もたくさん撮り続けていきましょう。

趣味で写真を継続的に、長いスパンで撮っていくときに目指すところとして、多くの人にとってこれくらいがちょうどいいのだと個人的には信じているのですが、こう言ってもらえることってあまりないように感じています。
江戸川の夕陽
「写真が趣味だ」と宣言した上で、「他人が見ても意味不明だけど、撮った本人が見返せば何らかの記憶を呼び覚ます写真」を、何も気にせずに撮りたい。すごく自然な感覚だと思うんだけど、この行為を積極的に肯定してもらえる機会がない。

記録写真も悪くはないけどね、、、と悪気なく言ってるのは見ますが、それは「積極的に肯定」とは明確に違っています。

一眼レフ、ミラーレスなどの「レンズ交換式カメラ」を買っても、最終的に使われなくなっていくのって、このあたりの「記録」と「作品」の対立軸が、写真教育の過程の中でよく使われるから、っていうのは、割とあるのではないかなぁ、と思います。
TS020
世の中には「記録するものって別にないよね?」って人もたくさんいると思うんですけど、そういう人ばっかりが写真を教えているんじゃないかなぁ、というのは、ちょっと穿った見方でしょうか。