液晶テレビはリビングに置かれたディスプレイである。そう考えたとき、PCを繋ぐというのはPCが好きな人なら当然のように考えることではないだろうか。しかし、家族が共用するリビングに置くテレビに繋がるPCにはいろいろと要求がある。
僕的には、次の4つが重要だと考える。
- 静音性
- 一般的なデスクトップではうるさすぎる、HDDレコーダーやゲーム機並、もしくはそれ以下の静かさを求めたい
- 値段
- 本来なくても生活できる追加のPCであり、ライバルはゲーム機と考え、どんなに高くても5万円を切るべきべきだ
- サイズ
- 薄型テレビ用のテレビ台に無理なく収まるコンパクトさが求められるだろう
- 消費電力
- 奥さんの目にいつも触れるPCであるため、エコであることは重要だ、ラックに入るという意味で発熱も関係する
- 性能
僕的にはチューナーをつけてレコーダーの替わりにもなる、とか言って高く売りつけよう、という発想は嫌いなのである。10万もしたら買わない。チューナーをつけるならディスプレイを搭載した個人で使うPCにすべきだ。自分の部屋で地デジを見るためにノートPCに追加コスト…ということなら理解できる。
実際、インターネットAQUOSでもっとも売れているのは小さい液晶のモデルらしい。リビングのテレビに10万円以上するPCをつなげる、というのは非現実的なのである。録画は専用機、もしくはテレビに任せ、テレビに繋ぐPCはネットならではのコンテンツを見るためのデバイスに特化すべきだ。
「テレビに繋がるPC」として有望なのはノートPCだ。この場合、他の用途に使うPCと兼用になる。そう思うと値段や性能はそれほど考えなくて良い。アナログRGBで接続する場合テレビによって対応度が違うので難しいが、HDMIを搭載したノートPCが増えてきており、それらを選べば基本的にフルHDでドットバイドット表示ができるだろう。僕自身、DVI-HDMI変換コネクタを使ってMacbook接続したときに、そのハイパワーぶりに感動した。
ノートPC以外の選択肢として考えられるのがAtomを搭載したNettopである。静音性、値段、サイズ、消費電力の面では申し分ないだろう。問題は性能で、Atom 1.6GhzでCeleron 900MHzと同等、というのはちょっと厳しいかもしれない。ただ、HDMI CECなどのテレビ連携機能を内蔵し、それ以外はとにかく安く作り、テレビのオプションとして売り出す、というシナリオはアリだと思っている。
海外のメーカーは当然のようにリビングのネットデバイスとしてネットトップを売ってくると思うんだよね。で、日本のメーカーがどうするか、ですよ。