僕LifeTouch NOTEを発売日に買ったんですけど、その後LifeTouch NOTEは2万円以下での投げ売り、という誰もが予想した展開になりました。
ただ、個人的には嫌いではないデバイスです。発売時の4万円前後の価格はさすがに高すぎだと思うのですが、2万円だったら、割と使い道はあるデバイスだと最近は思っています。
なんだかんだで、テーブルに置いてキーボードでタッチタイプができるAndroidデバイスってほとんどないんですよ。それはつまるところ、すぐに取り出して使えて、ネットワークに繋がって、普通のキーボードが使える、そんなデバイスが少ない、ということなんですね。
まあ、最近のスタンバイからの復帰が速いノートPCを候補に入れれば、増えるわけですが、今どきのノートPCは割と大きくて重い。タブレットもキーボードドックやキーボードケースを付けると結構な重さになります。さらに、スマホやタブレット向けのBluetoothキーボードに英語配列のものが多いことが表すように、端末によって認識の仕方が変わったりする。ちなみに、スマホの場合、スタンドに置いてしまうと割と字が小さくて疲れます。
で、LifeTouch NOTEそのものなんですが、発表当初批判されたキーボードの品質について、大昔のハンドヘルドPCと比べて、それほど劣っているとは思えません。昔のモバイルギアのキーボードの質が良かったかと言えば、個人的にはノーだと思います。モバイルギアも筐体の剛性は低く、決して打ちやすいキーボードとは言えなかった。
不幸だったのは、発表時にレビューした人の比較対象がサイズや重さが近いVAIO Pになってしまったことなのではないでしょうか。さすがに、コストのかかったVAIO Pと比べられてしまうと、キーボードの品質はほめられたものではありません。それでも、慣れれば割と快適に打てるキーボードです。これは今思うとちょっと可哀相。
あと、感圧式のタッチパッドも「使いにくい」と批判の的になりましたが、今なら「慣れれば大丈夫」と断言できます。ブラウザでも、慣れでタッチによるスクロールができます。
動作そのものは割とサクサクです。OSが2.2と古いものの、画面の解像度は800x480と低く、SoCはTegra2と強力なため、動作の引っかかりを感じる瞬間というのはほとんどない。
個人的に大きな問題だと思うのは、未使用時のバッテリ消費が激しいこと。LifeTouch NOTEは恐ろしいことにOSをシャットダウンした状態でも結構なペースでバッテリが減っていきます。そのため、家に帰ったら充電しておかないと不安です。
在庫も捌けつつあるタイミングで書くのもあれなのですが、個人的にはLifeTouch NOTEを最近使う機会が増えています。通勤中座れたときに、モバイルルータに接続、Twitterクライアントでつぶやいたり、Evernoteでメモ・文章書き、そのままアップロードしたり、という感じで使っています。
やっぱりこのサイズのキーボード付きデバイスはいいですねぇ。VAIO Pは搭載しているCPUとWindows OSとのバランスが悪い、という理由で結局買わなかったんですけど、今ならWeb閲覧とメールやSNSの文章入力などが快適にできる環境をVAIO Pのサイズに突っ込むことができる、というのをLifeTouch NOTEは証明しているのではないか、そう感じています。モバイルで文章を書きたい、という欲求に対する答えとして、これくらいのサイズのデバイスは本当は存在価値があるはず。
一時期「クラウドブック」と呼ばれたデバイスは、国内メーカーが何個か出して一通り失敗してしまったため下火になっているっぽいんですけど、個人的にはもっと見直されていいのではないか、そう思うのです。