iPad miniとiPad with Retina(4th)とNEX-5R/6

どれも銀座で触ってきたのでまとめます。重要なのは実はNEX-6の話。

iPad mini

まず、発売前のレビューでは絶賛の嵐だったiPad mini

実際に触ってみた感想としては、Retinaじゃないディスプレイはやっぱり気になる。スペック表のdpi値通りの見え方。iPad2よりは高精細だけど、Retina MacBook Pro 15"と比較すると確実に粗い。視野角による色変化も、今どきの安いIPSと同じような色変化をするように見受けられました。重さはNEXUS7よりは確実に軽いけど、MEDIAS TAB ULより軽く感じるってのはさすがに嘘でしょう、ってところ。NEXUS7と比較したときの軽さも、有意な差かどうかはちょっと怪しい感じがしますね。

電器屋では展示コーナーにすごい人だかりが出来ているのが印象的でした。在庫も、色次第では残っていたので潤沢に供給されているのでしょう。今回はWi-Fi版ということもあって技術的に難しいところのあるパーツがありませんし。実はiPad欲しかったんだけど、という人たちはきっとたくさんいるんでしょうねぇ。iPad2を持ってる人にiPad miniを渡して、その印象を聞いてみたいところ。性能はほぼ一緒ですので、基本的には画面サイズと重さの違いになるわけですが、どっちのサイズが良いと感じるのか、というのがかなり気になります。

結論としては、実機触っても物欲刺激されず。

iPad with Retina(4th)

iPad with Retinaこと第四世代iPadは順当な進化。

独自CPUコアの新SoCの効果もあり、ちょっともたつき感があった新しいiPad(3rd)と比べてスムーズに動いていることに感心するところですが、それでも画面が広い分iPhone5と比べるとキビキビ感に欠けるかなぁ、という印象も受けます。これはGPUがそれほど高速化されていないことが原因でしょうか。まあ、現在売ってるAndroidタブレットはほとんどTegra3なので、それらと比べると圧倒的に高性能で、実際に良く動くのは間違いないですが、Cortex A15+Mali T604という超高性能SoC Exynos5を搭載したNEXUS 10が比較してどう感じるかはわかりません。

地味に完成度が高いモデルなので、初代iPadの買い替えならminiよりこっちじゃない?と思います。

NEX-5R/6

ソニービルでは「やっと」発表されたNEX-5R/6が展示されておりました。沈動式パワーズームの新標準ズームレンズは電源をオフにしたときのコンパクトさは素晴らしく、鞄への収まりも良さそう(ただ、これ、レンズキャップどうやって付くんだろう…ってのは少し気になりました…ここまでやるならレンズバリア付けて欲しいんですが)。ズーム動作の反応も良く、パワーズームにあった悪いイメージを払拭するものでした。

ボディについて、NEX-5RNEX-F3と同様の自分撮り可能なモニタへの変更、上部にNEX-7と同様のデザインのダイヤルが追加されているものの、基本はキープコンセプト。一方、NEX-6は外装もシボ付きでかなり「普通の一眼レフカメラ」っぽい質感になっており、デジタル一眼レフそのまんまのモードダイヤルも付いてる。NEX-7よりもずっとカメラ好きの男性を意識したデザイン。個人的には好印象。

NEX-5RNEX-6共通の特徴としては、撮像面に位相差AFセンサが組み込まれており、通常の一眼レフカメラと同様の方式でオートフォーカスが行えることがあります。コントラストAF機にある「ピント合わせに待たされてシャッターが切れない」ということがなく、シャッターボタンを押す前の状態ではピントが合っていないのだけど、シャッターボタンを押すと何故かすぐシャッターが切れて、撮影画像には何故かちゃんとピントが合っている、というすごい不思議な撮れ方をします。僕、ハイエンドの一眼レフカメラ使ったことがないのですが、AFが速いカメラってこんな感じなんでしょうか。デジタル一眼レフと比較してどうか、というのはプロの検証を待ちたいところですが、AFが速いのは間違いなさそうです。

で、結論としては「NEX-6欲しい!」です。NEXシリーズ(というかミラーレスカメラ)としては「邪道」とも言える、エンジニアリングプラスチックっぽいシボ付きの質感が気に入りました。他のハイエンドカメラがデザインのお手本として、もっと古い、金属や革の質感が魅力的なカメラを選ぶ傾向がある中、今売っている一般的なデジタル一眼レフに近い質感を狙ってきたのが非常に良い感じ。

とにかく、NEX-6は久しぶりに「欲しい」と思ったカメラ。なんだかんだで、値段が落ち着く頃まで我慢してしまうので、発売後すぐ、というわけには行かないと思いますが、半年後には手にして使っている可能性は高いです。