90年代設計のヘッドフォンが欲しい

岩手県は一関市にあるジャズ喫茶ベイシーの店主、菅原正二さんは自著でこんな趣旨のことを言っていた(気がする)。

「ある時代に録音された音楽は、その時代に売っていたオーディオ機器で再生すべきである」

モノラルのレコードをステレオのスピーカーで再生するとダメだとか、ジャズのレコードはJBL真空管アンプで聴けとか、レコード針は消耗品で1箱に1本当たりがあるかないかなんだ、とか、そういう話なんだけど、それはさておき僕は割と今でも90年代のJ-POPを聞く。でも、再生する機材はPCやiPodだし、イヤホンだって2000年以降に発売されたものである(ER-4Sの発売は2000年、MDR-EX800STの発売は2010年)。

せめて、イヤホン・ヘッドホンくらいは1980年代の後半から90年代に設計されたものを使って聴きたい。ふと、そんな気分になった。

イヤホンについては、MDR-EX70SLの発売が1999年なのでカナル型での選択肢はない。普通のインナーイヤーだと、MDR-E838とか、今も同じ金型で生産されているフォスター電機製のゼンハイザーMX500とかは持っている。90年代のソニーのハイエンドイヤホン、MDR-E888は去年のタイの洪水の影響で生産が終わってしまったようだ。でもまあ、やっぱりインナーイヤーでは物足りない。

じゃあヘッドホンだ、J-POPなんだから当然日本メーカー製だよね、となると、ソニーのスタジオモニターであるMDR-CD900STとその派生モデルが一部パーツが変わったりしつつも同じ型番で製造されている。

モデルとしては3つある。

この中で、CD900STと7506は結構いろんなところで聴けるんだけど、MDR-V6を渋谷にあるDMRというお店で聴いて、割と気に入った。

この中で一番安いのだが(8000円くらいで買える)、その代わり日本では全く販売されていないため輸入販売業者から買うことになる…あれ?聴きたいのはJ-POPなのに海外限定モデル買うっておかしくね?…と今気付いた…。

うーん。またしばらく悩もう。