アウトレット ThinkPad X220 4290XJ8購入〜その2 ハードウェア雑感〜

ThinkPad X220は、現時点では最後の7列キーボード搭載Xシリーズである(ちゃんとしたレンズで撮るべきだよなぁ…とこういう歪んだ物撮り写真を見ると思うのだが、それはそれ)。
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後継のIvyBridge搭載X230は、基本的な筐体設計は同じながら、DisplayPortがmini DisplayPortになり、キーボードはEdgeシリーズに似たアイソレーションキーの6列キーボードになった。mini DisplayPortだと、Macと変換アダプタを共用できるので、ちょっと羨ましい。

僕は7列キーボードには特にこだわりはないのだが、MacBookの影響でアイソレーションキーが一般的となった中、アイソレーションキーでは実現できない深いキータッチには大きな魅力を感じる。

アイソレーションキーになり、ノートPCのキータッチの平均値は確実に向上した。それはアイソレーションキーにあるフレームがキーボードの剛性を向上させ、撓みによるキータッチの低下を防いでいるからであると思われるが、キーストロークは浅くなっている。

アイソレーションキーでも、初代MacBookはなかなかキーストロークが深く、気持ちが良いのだが、それよりも確実に深く沈み込む。薄型化のためにキーストロークが浅くなった現代のノートPCのキーボードと比較すると、全く違う気持ちよさがある。

ボディデザインについては、質実剛健、そのものである。ビジネス向けPCとして必要なカスタマイズ性、タフさなどを考慮した、飾り気のないデザイン。
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4290XJ8に付属しているのは6セルバッテリなので、少し下側に出っ張っている。
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僕は割と地味なビジネス向けのPCが好きであり、機能上必要なものでボディの多くの部分が埋まっているX220のデザインは魅力的なものだと思う。頑丈そうな太めのヒンジも良い。
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その一方で、ものすごく古くさいノートPCとも感じられるデザインである。基本的なデザインコンセプトは10年以上変わっていない。7列キーボードは一部に熱狂的なファンがいるが、今となってはまず使うことのないキーが多く残っているし、狭くてパームレストと段差のないタッチパッドトラックポイントが好みでなく、タッチパッドが好きなユーザにとっては苦痛だろう。
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僕の場合、トラックポイントにもそれなりに慣れているし、タッチパッドが使いにくいのでタッチパッドはオフにした。久しぶりに使うトラックポイントは、ドリフト現象もなく、広いデスクトップでも使いやすい加速度が設定されていた。

ポート類については、3ポートあるUSBが全て2.0なのが寂しい。X220では最上位モデルでないとUSB 3.0が付かないらしい。これはチップセットにUSB 3.0ホストコントローラーが標準搭載されてない世代のPCだから仕方ないと言えば仕方ない。

ディスプレイ出力についてはアナログRGBとDisplayPort。2560x1440ドットのディスプレイにそのまま出力できるDisplayPortが付いているのは素晴らしい。
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ボディの底面にはドッキングステーションやポートリプリケーターとの接続端子がある。個人使用だとここまで買い揃えることはないのだが、ポート類を一気に外すことができるのは持っていると非常に便利だったりする。まあ、買わないけど。

カード類はExpress CardとSDカードのスロット。SDカードスロットはカードが出っ張らない作りになっている。データ類を大容量のSDカードに入れっぱなし、という運用もできそうだ。

Express Cardスロットは僕には不要だが、通信カードなどを持っているビジネスユーザはまだそれなりにいるのかもしれないが、これもまあ、今どきはいらない。

学生時代の後半に使っていたノートPCはThinkPad X24だった。X220はX24の子孫となるPCだが、基本的な良さを受け継いでいる。これを古くさいと見るか、魅力的なものと見るかは人それぞれだが、僕個人としては非常に魅力的なものだと感じている。同時に、こういった古き良きノートPCは、このX220を買い換えるときには存在しなくなっている可能性が高そうだ。

今時のノートPC、例えばMacBookシリーズやUltrabookとはお金のかけ方が全く違うが、Retina MacBook Proと並行して使っていくノートPCなので、これくらい特徴があった方が楽しく使えるような気がする。銀色の薄いPCばかりではつまらない。

次回は改造編。