携帯電話業界最大のイベント、のはずが、蓋を開けてみるとSONYはCESで発表済、htcは事前に独自イベントで発表済、Samsungは3/14にニューヨークで発表、という感じで大手メーカーのハイエンドは1モデルも発表されず、中国系の新興メーカーや非主流のプラットフォーマーの話題が目立つ印象のMWC2013ですが、Samsungから発表されたAndroidベースのTV接続型製品となるHomeSyncという製品が気になります。
- Samsung HomeSync Android TV box packs 1TB HDD, dual-core CPU
- Samsung HomeSync Android TV box hands-on (video)
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auからSmart TV Stickという製品が発売され、日本でも少しずつ盛り上がりつつあるAndroid STBですが、どうしてもコストを意識したスペックになりがちです。中国の小さなメーカーが売っているものはRockchipなどスマートフォンではなじみのないSoCメーカーのものが中心、Smart TV StickもOMAP4430で2011年秋冬モデルのハイエンドスマホに搭載されていたSoCで性能面では見劣りします。この辺りのスペックのSoCだと、720p解像度は問題なく扱えますが、フルHDだと厳しいのが現実。
一方のHomeSyncは、Nexus 10と同じExynos 5250が搭載されているらしく、フルHD解像度も問題なく扱えます。さらに、OSはJellyBean 4.2、さらにMiracastやWiDiなどのAirPlay/AirPlay Mirroring的な機能、NFCを活用したペアリングとスマートフォンからの制御、1TBのHDDを搭載したNASやバックアップ機能、さらには監視カメラ機能などを搭載した機能てんこ盛りなデバイスになっています。
その分、1万円前後で購入可能なStick型のSTBと比較すると高価で、500ドル程度になってしまう模様。さすがに高すぎる感じがしますが、Samsungブランドと圧倒的なSoCの性能、ハイエンドのGalaxyと一緒に使えば一通りの連携機能が使える全部入り感は魅力。そもそも、現状でフルHD以上の解像度をまともに扱えるARM系SoCって、Apple A6X、Snapdrago S4 Pro、Exynos 5くらいしかないわけで、他のメーカーにはおそらく出したくてもすぐには出せない端末と言えそうです。
価格を考慮すると非常にチャレンジングな製品ですが、コンセプトとして練られている感、やりたいことが明確な感じ、はやっぱりSamsungうまいなぁ、と思います。あるべき姿、を目指して作られた力強さ、みたいなものを感じざるを得ません。