AndroidはSTBの夢を見るか?〜Rikomagic MK802IV購入その2〜

この3連休、MK802IVをYouTubeプレイヤーとして使っていたのですが、下記のような構成に落ち着きました。

  • ネットワークはUSB LANアダプタを使って有線LAN接続
  • HDMI延長コネクタ(メス-メス)を使って通常のHDMIケーブルで接続
  • 入力デバイスはマウスのみ

僕が使っているUSB LANアダプタのは昔どっかのセールで買った下記のもので、終息品です。USB LANアダプタ用のチップって数種類しかないので、Android対応って書いてある製品を選んでおけばOKなはず。

有線LANにする理由としては、この小さい本体サイズに内蔵出来るアンテナもあまり良いとは言えないし、そもそもが2.4GHzなので性能はあまり出ません。有線LANが引いてあるならUSB LANアダプターを使って有線LANで接続した方が安定して良いはず、という判断から。YouTube見るだけなら無線LANでも良いと思いますが、本当はもっと違う使い方をしたいので、有線で接続しておくことにしました。

次の、HDMI延長コネクタ(メス-メス)ってのは、こういうのです。

Androidスティック型端末はHDMIのオス端子が本体に付いていて、TVに直結できるのが利点です。MK802IVには短い延長ケーブルも付いているのですが、TVの裏に繋ぐのは結構面倒。TVの後ろから本体が宙吊り状態になるのは気持ちよくない。このメス-メス変換コネクタを使えば、普通のHDMIケーブルを使って接続することができます。安いので買っておいた方が良いと思います。

入力デバイスは、既に小型キーボードを持っているし、実は並行して1個注文しているのですが、今のところ「マウスだけ」に落ち着いています。物理キーボードは使ってません。

TVと小型キーボードの相性って、実は良くないんですよ。小型キーボードというのは、文字入力が必要な状況で、仕方なく使うデバイスなのです。それ以外の入力方法がなかったり、リモコンのカーソル移動やテンキーでの入力よりはマシに見えるから使うわけです。

そもそも、小型キーボードは打ちにくいし、使用頻度も低いのでブライドタッチができません。だから、使うときは視線は画面と手元を何度も往復することになります。

でも、Androidには快適に動くソフトウェアキーボードとフリック入力があります。下手に小型キーボード使うよりも、マウスを使ってATOKGoogle日本語入力のソフトウェアキーボードでフリック入力した方がよっぽど快適です。これは買ってはじめて気付いたことでした。

Google Chromeが思ったよりも遅い(スマホとあんまり変わらないのだけど、どうしてもPCと比較してしまう)のが誤算でしたが、今のところ、AndroidSTBって思ったよりも使えるなぁ、という印象を持っています。

同時に、TVにフルインターネットを手に入れるために必要なものが何か、というのが少しわかった気がしています。

それは、

の2つです。

よく考えると、テンキーの付いた携帯電話は「手元を見ずに文字を入力する方法」はあったものの、「快適なポインティングデバイス」がなくて、iPhoneに付いたタッチパネルがフルインターネットサイトの道を開いたのです。僕はiPhoneにする前はNECの携帯電話を愛用していたのですが、それはニューロポインタというデバイスが当時の携帯電話の中では優秀なポインティングデバイスで、フルブラウザアプリと相性が良かったからでした。

でも、AndroidSTBとして使う場合、TV向けの便利なポインティングデバイスがありません。WiiリモコンのようなデバイスがTV向けのポインティングデバイスとしては「ベター」な選択肢と言えるかもしれませんが、汎用のAndroidではセンサーによるポインティング機能は使えません。腕を上げて保持する関係上、一点でカーソルを止めておくことが難しいので、文字入力は結構苦痛でしょう(僕はWiiでの文字入力は嫌いでした)。

結果、マウス、という身も蓋もない結論になってしまった、というわけです。

現状、TVのインターネット対応は、TV向けに専用のGUIやサイトを用意する、というのが一般的ですが、それはやっぱりウォールドガーデンで面白くないんですよね。携帯電話の市場規模や利益率ならば、生活に必要なサイトは一通り専用サイトを用意できたかもしれませんが、TVだとそれは非常に厳しい。

TVがインターネットと仲良くなるためには、様々なアプローチがありますが、TVがクライアントになる、という考え方をした場合、携帯電話と違って、ウォールドガーデンという途中の過程をすっ飛ばし、いきなりフルインターネットを快適に利用できるインタフェースを発明し、TVでインターネットを見る楽しさをユーザに知ってもらう必要があるのかもしれません。

もちろん、他のアプローチとして、「ディスプレイに徹する」、つまり、映像をレンダリングするデバイスに特化し、インタフェースは他の機器(例えばスマートフォン)に任せる、という戦略(AppleTVの戦略はどちらかというとこっち)もあるわけですが、とりあえずAndroidスティック型端末を触っている間は、クライアント端末としてのTVの可能性を探ることにしようと思います。

続く(予定)。