ARROWS S EM01F白ロムをWiFi運用する

携帯電話はドコモのiPhone5Sに集約したのですが、家の中では基本的には充電しっぱなし。目覚まし時計や布団の中でのネット端末として、回線契約のないスマートフォン、いわゆる「白ロム」を使っています。世の中的には、SIMカードを挿さずに無線LANだけで使うため「WiFi運用」などと呼ばれます。

これまで使っていたのはXperia acro HD(ドコモ版のSO-03D)なのですが、SoCがSnapdragon S3というHD解像度の端末が出始めた頃のものであるため、動きがどうしても緩慢。iPhone5Sにしてから特に遅さが許せなくなってきた。

そんなわけで買ってみました。ARROWS S EM01F。未使用品白ロムでお値段9980円也。
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スペックはこんな感じ。

  • Snapdragon S4Pro
  • 2GB RAM
  • 32GBフラッシュ
  • 1310万画素Exmor R for mobileカメラ
  • 防水・防塵
  • ワンセグ
  • 4.7インチHDディスプレイ
  • Android 4.1

これで9980円。サイズはともかく、値段は7インチタブレットの半額以下です。契約毎に別々のSIMを作るソフトバンクの場合、回線がないと携帯電話としては価値がないので投げ売りされるわけですが、家の中でネットをしたり、DTCP-IPでレコーダーやnasneなどに録画した番組を見るための端末としては、これほどコストパフォーマンスの良いものはありません。なお、DTCP-IPのプレーヤーとしてはDiXiMがプリインストールされています。無線LANはabgn対応で、帯域も充分。

SoCのSnapdragon S4ProはTegra3よりも高性能なものの、フルHD解像度にはちょっとパワーが足りませんでしたが、EM01Fに搭載されているHD解像度のディスプレイなら充分な性能。

発売は2013年8月ですが、実際は2013年2月に発売されたARROWS A 201FというモデルのEモバイルブランド版なので、スペック的には2012年冬・2013年春モデル相当。液晶がフルHDではないものの、それ以外は「全部入り」と言っていいと思います。

ボタンは左上にボリュームと電源。軽くて押しやすいボタンですが、電源ボタンは誤って押すことも多いです。
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背面には指紋センサーを内蔵した電源ボタン(NFCアイコンの下の黒い部分)。このボタンを押した後、センサー部分をなぞると画面のロックを解除できます。指を置きっぱなしにしておけば解除されるiPhone5Sと比べるとステップは多いですが、解除に失敗するとイライラする5Sのセンサと違い、複数回なぞればほぼ解除されるので、ストレスはそれほどありません。
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なお、バッテリは取り外し可能で、この背面パネルも外れます。上の写真で伸びているアンテナはワンセグ用。感度は良好。

上面にはOTG、MHL兼用のUSB端子、キャップレス防水のイヤホン端子があります。ただ、イヤホン出力はかなり貧弱です。
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当然充電スタンド付き。ソフトに収まる感じはまた非常にガラケーっぽい。
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iPhoneとサイズを比較するとこんな感じ。
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Xperia acro HDと比較するとこんな感じ。
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過去の富士通端末のイメージからすると、この世代くらいから端末としてはかなり安定するようになっており、WiFiで使う範囲で不安定さに困ることは全くありません。

一方で、端末の質感やプリインストールコンテンツなどは、古き良きガラケー、そのものであり、やや古くさい印象も受けます。ホワイトのパール塗装は個人的には好きなのですが、金属ではない銀色のフレーム、美しくないボディの継ぎ目、プロっぽさのないデフォルトコンテンツなどはiPhoneXperiaなどと比較して見劣りします。ホーム画面の夜景写真、プリインストールコンテンツですよ。どこで撮ったかすぐわかるけど。

でもこれ、ソフトバンク系列じゃなくてドコモから出していたらそれなりに売れたかもしれないですよねぇ。実用上、4インチ台のサイズって使いやすいと思っていて、ドコモの2012年冬・2013年春モデルはCPUパワーの足りない状況で無理にフルHDディスプレイを載せた端末が多かったので、こういうバランスの良い端末は売れる素地があったのではないか、と思うのです。

自分がメインの携帯電話として使おうと思うと、いくつか気になるところはありますが、今の白ロム価格ならものすごくコストパフォーマンスが良いWiFi Android端末だと思います。まあ、全てはキャリアのキャッシュバック様々なのですけどね。