Powershot S95で気になったのは、色(ホワイトバランス)でした。
これはS95のホワイトバランスが優秀でないからだと思っていたし、多少そういうところがあったのかもしれませんが、S120を使って、基本的にはキヤノンのホワイトバランスってのは僕がこれまでよく使ってきたメーカー(Nikon、富士フイルム、ソニー)のカメラとは考え方が違うだけなんだ、そう思うことにしました。
今回の写真は基本的にAUTO(シーン判別あり)のもの。基本的にプログラムオートで使う人なので、結構違和感のある露出になってる印象。
もう一回プログラムオートでの追試が必要そう。
レンズ・センサ・画像処理エンジンが吐き出す絵の解像感は良い。起動やズーミングも速いし、撮影後にまたされることなくどんどん撮れる。
完成度が高く、このサイズでこれだけ撮れれば充分だよね、っていう表現が適切なカメラ。
S120の液晶は実は静電容量式のタッチパネルになっています。タッチするとその物体にピントが合い、動かしても追いかけてくれます。
iPhoneのカメラの標準機能ですが、普通のデジカメでもあると便利。
裏面照射CMOSになったセンサはダイナミックレンジや高感度性能も高い。
上下のビルの質感が残りつつ、空も真っ白になってない。
ISO1600だとこんな感じ。レンズの明るさもあり、広角側なら結構夜も使えそう。
でも、AUTOでここまで明るくする、ってのは普通ないよなぁ、とも思う。
一方望遠側はF5.7と暗いのでちょっと暗くなるとどんどん感度が上がっちゃいます。ISO800でも割と綺麗に写りますが、等倍で確認すると結構ノイジー。うまくノイズを隠して解像感を出している感じでしょうか。
最近よくF4通しのレンズを使っているので、コンデジだからって暗い望遠側で良い、というのはあまりよいことじゃないですよねぇ。
これはISO400の例。
これも等倍だと割とノイズが載ってるんですが、ディスプレイで見ると良い感じなんですよねぇ。不思議。
コンデジはやっぱりマクロ。
こういう写真をサクッと撮れるのは大きなセンサと明るいレンズのおかげです。
最後に広角端での歪みを見てみます。
補正もきっと入ってると思いますが、自然な歪み方なので、気持ち悪さを感じることはなさそう。
なお、バッテリは小さいので持ちはいまいち。動画を撮ると本当にあっという間にバッテリが減っていきます。予備が必須。
レスポンスは良いし絵は綺麗なので、「ホワイトバランスが好みと違う」ことを除けば、Powershot S120は本当に良いカメラだと思います。設定を弄ってみて、自分好みの色にできないか、少し試してみたいと思います。
Powershot Sシリーズは画質には定評のあるカメラですが、とにかくレスポンスが良くなったのは良いことです。これまでのコンパクトデジカメに欠けていたのはレスポンスで、「すぐ使える」というだけで使用頻度が上がる。過去機種のユーザならば、それを実感できると思います。