第5回ポータブルオーディオフェスティバル2014 in 秋葉原

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先週末開催された「ポタフェス」。1時間ちょっとくらいだけですが、行ってみました(上の写真は会場のHARMANブースで1000円で売っていたAKG K402ですが、今回は全く出てこないです)。

個人的には、ER-4SとMDR-EX800STに割と満足していて、買い替えなくても別にいいかな、と思っていたのですが、ちょっとだけ気が変わりました。きっかけはeme audioさんで新型のH-300をリケーブルしたりして視聴させてもらったこと(調べてみると韓国のT-PEOSというメーカーが作っているものなのですね、そしてeme audioさんのページにはまだ紹介なし、という)。

実売4万円から5万円クラスのイヤホンの全域に渡って濃密な音が僕は結構苦手で、それが2万円クラスで足踏みしていた理由だったんですが、H-300はメリハリのある派手な音、という印象は受けましたが、J-POPなど僕が普段聴く音楽には相性が良さそうで、かなり気に入りました。

目指すべき方向は、自分の好みの癖を持った製品を探すことかな、と思えたので、行って良かったと思います。

一方、高級BDプレーヤーで有名なOPPOさんのヘッドフォンアンプに関連してこんな記事がITMediaにされています。なお、この記事の裏ではもっとすごい話もしていたようです。

HA-1とPM-1の組み合わせはポタフェスでも聴きましたが、いまいち心に響かず、これが良い音ですよ、と説明されているような気分になりました。ただ、PM-1単体で見ると、ITMediaの記事(後編)にもある通り、色々と多機能で良さそう。

一方で、気になったことは、「オーディオ評論家」の方と、ポタフェスに来るようなヘッドホン・イヤホン好きの間にはかなり考え方や嗜好の乖離があるのではないか、ということ。

ヘッドホン・イヤホンの世界は、原音再生のオーディオの世界に背を向け、よりストイックに自分の好きな音楽を楽しむ方向進んでいるような気がします。所詮、イヤホン・ヘッドホンは高級品でも1個数万円で、ちょっとしたブックシェルフスピーカーを1ペア買うよりもずっと安いので、自分の好みを追求するためのコストも大幅に低い。

設置場所などに大きく影響されるスピーカーと違い、遮音性の高いカナル型ならば、普通の量販店でも簡単に実使用時と同様に音質を確認することができます。実際、店頭で色々な製品を視聴しつつ、普段使うものを徐々にステップアップしておけば、ちゃんと製品ごとの違いを聴きわけ、楽しむことができるようになってきます。

音が変化するパラメータの多さこそがスピーカーによるオーディオ再生の趣味の深さの源泉とも考えられますが、それは音楽を楽しむことよりも趣味として音の変化の楽しむ、という方向に向かいがち印象を受けます。普通の人にとっては、システムを揃えようとすると、自分好みで冒険するにはかなり勇気がいるお金がかかるので、どうしても無難なモノを選びがちです。

自分の好きな音楽、を尊重しながらより良い音を目指す、という点においての敷居の広さは、イヤホン・ヘッドホンの世界ならでは、かもしれません。