Project EVERESTとマークレビンソンでPerfumeのSpring of lifeを聴いてきた。

六本木ヒルズドラえもんを見に行こうと思って、そういえばミッドタウンは何やってるんだろう?と思ってホームページを見てみたら、こんなのがオープンしたことを知りました。

で、行ってみたら、無料で視聴できるので視聴してみませんか?と言われたので15分くらい店内で待ちます。

ハーマンインターナショナルと言えば、JBLAKG、harman/kardon、マークレビンソンなどのブランドを持つ、手頃なイヤホンやスピーカーから超弩級のシステムまで手がける、アメリカに本社のある多国籍企業。店内には各ブランドの製品が並べられており、ちょっと気になっていたJBLの製品を視聴していると(JBL Pebblesは確かに音良いなぁ、あと、4312MにはOlasonicのNANOCOMPOが組み合わせられていました、良い音でした)、前の方の視聴が終了し、同じように視聴を待っていた他のお客さんと一緒に、いざ視聴室へ。

靴を脱ぎ、スリッパに履き替えて完全防音の視聴室に入ると、こんなスピーカーが目の前に置かれているわけです(写真は視聴後に許可を貰って撮影したものです)。
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うわー、はじめて実物見たわー、Project EVEREST DD67000(メイプル)。直径38cmのウーハーを2個も搭載したJBLの最上位モデルで1本300万円(税別)。2本で600万円(税別、消費税だけで48万円)。

サイズ感がわからないかもしれませんが、スピーカーの横幅は96cm、高さは110cmくらいあります。壁にかけてある小さく見えるテレビは42インチだと思います。

あー、スピーカーの間にあるのはマークレビンソンのパワーアンプですねー。これも小さく見えるかもしれませんが幅40cmくらいあって実物は結構でかいんですよー。横からすごい太いケーブル出てますねー。
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パワーアンプがマークレビンソンということは、コントロールアンプやCDプレーヤーもマークレビンソンなわけです。超が付くハイエンドなのでセパレート式なわけです。スピーカーを含めたシステム全体で1500万円(!)ほどになるとのこと。

ケーブル類やミッドタウンに防音室を作り込む費用まで考えると、エラいことになっているのは間違いありません。銀座にも海外ブランドの視聴室のショールームがいくつかありますが、ミッドタウンってのが面白いですね。

空調が止まり、アテンドの方の案内で何曲か備え付けのCDを聴いて、うわーすごいなー、と思っていると、ちょっと欲が出てきました。普段イヤホンで聴いてる曲をこのシステムで聴いてみたい、と。

何か良いのないかなぁ、と考えた結果は、「せっかくすごいシステムなんだから静かなのじゃなくて激しいのが聴きたい。」

それで思いついたのがPerfumeのSpiring of life。

えー、1500万円でPerfume?って感じですけど、せっかくの貴重な体験ですから。

普通はこの手の視聴室って自分の好きなCDをたくさん持って行って聴かせてもらうものらしく、最初に「音源(つまりCD)は持っていませんか?」と聞かれました。でも、CDなんて持ってなかったのでiPod classicのイヤホン端子から。変換ケーブルも探してきていただきました。

一緒に視聴に入った方は結構なイヤホンマニアな方だったようで、すごいヘッドホンアンプを持っていましたが、結局はiPod classicのヘッドホン端子に直刺しになりました(私だけワガママ言ってしまい、申し訳なかった)。

音源はMP3で、ヘッドホン端子直刺しなので、本気は全然出せてないのだと思いますが、それでも本当にすごかった。

すごい大きな音で鳴ってるのにちっともうるさくなく、すごく聴きやすい。低音域はまだまだ余裕たっぷり。音の分解能もすごい。さらに2:48辺りからはじまる間奏では音が上の方の空間に広がっていくのが見えた。シビれた。はじめて見た(聴いた)ぜ、こんなの。

聴き終えて、「すごいですね!」と素で興奮しながら言うと、アテンドの方が言いました。「なんでもござれ」のスピーカーですから、と。我々が手を出せる価格帯のスピーカーってどうしても得意不得意があって、なるべく自分の好きな音楽が良く聴こえるように選ぶものだと思うんですけど、真のハイエンドは違うんだなぁ。すごいなぁ。

良いソースがあればもっと良い音で鳴りますよ、と言われたのですが、良いシステムを限りなくお手軽に扱える音源で聴く、というのが個人的なオーディオの理想なので、MP3でもシステムをアップグレードすればその分だけ良くなる、ということがわかって嬉しかった。スピーカーのコーンを押して潰さない、とか、最低限の常識を持った子供が気軽に使えて、ものすごい高音質、そういうのが自分の家に持てたら素晴らしいな、と。

イヤホンの世界のコストパフォーマンスってすごくて、ある意味ではすごい高性能なんですけど、空間に広がっていく感じはやっぱりスピーカーでないと表現しきれません。子供が産まれてからしまいこんでいるKEFのスピーカーをセットアップしたくなりました。

大興奮のまま部屋を出ると、「では1500円いただきます」と冗談で店員さんに言われましたが、この体験なら1500円払っても良いと思いました。また来て下さいね、とも。是非とも次はラルクとかアニソンとか持っていきたいところですが、どう考えても手が出ない代物なので、勇気がいります。まあ、どうせ買えないんだから、と思って行ければいいんですけど。

そんなわけでHARMANストアはオープンしたばかりなので、予約や商談などが入っていなければ割とフランクに1500万円のシステムを視聴させてもらえそうです。手頃な製品も視聴できます。六本木の近くに行ったら是非。