中国の携帯電話メーカーXiaomiのイヤホン、Piston 2 Earphoneを買ってみた〜その2 音質編とまとめ〜

前回はパッケージと外観を見ましたが、今回は本題の「音質」です。

標準のブラウンのイヤーピースは装着感がいまいちなので、ソニーのハイブリッドイヤーピースをやや強引に取りつけて使っています。音質の印象も、イヤーピースを交換した状態のものです。
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イヤーピースのサイズは自分の耳の穴が割と太いこともあり、Lサイズです。ハイブリッドイヤーピースへの交換は装着感がかなり改善されるのでオススメです。

ベリリウム振動板を採用したダイナミック型ドライバーの(たぶん)シングル構成。音質の傾向で言えばドンシャリ、高音と低音が少し持ち上げられた音になっています。また、ハウジングの中央に穴が空いていることも影響してか、イヤホンとしては音場はかなり広いです。

自分が普段使っているER-4SやMDR-EX800STはフラットな音なので、音の傾向は大きく異なりますが、音のクオリティとしては割と健闘してます。手元にSONY MDR-XB90EXという、6000-7000円台のイヤホンとしては非常にコストパフォーマンスの良いイヤホンがあるんですけど、Xiaomi Piston 2 Earphoneの方が高音・低音ともによりクリア。低音はダイナミック型のシングルと考えるとほとんど文句の付けようがないヌケの良さですし、高音はシャリ付く印象がありますが小さくまとめようとしてる感じはなく、音場の広さとの相乗効果で気持ちよく鳴ってくれます。

これらの特徴により、高音・低音を中心にして、しっかり、くっきりと分離・配置して音楽を聴きかせます。原音再生、というピュアオーディオとは違う傾向の音ですが、値段を忘れて考えても非常に良い音です。

まあ、30000円以上のクラスのイヤホンを何本も買っているようなイヤホンマニアならともかく、お気に入りのイヤホンとして1-2本程度良いイヤホンを持っている、くらいの人なら、普段使っているイヤホンと音の傾向が被らなければ買って損はしないと思います。

自分の場合、いつも使っているイヤホンが音質的にフラット傾向で、POPSを楽しく聴くためのイヤホンを探していたので、まさに「どストライク」な音でした。Xiaomi Piston 2 Earphoneをしばらく聴いたあと、ER-4SやMDR-EX800STに戻ると安定した音に「落ち着く」のは確かなんですが、またPiston 2を聴きたくなるんですよね。

これは、音質面での差がそれほど大きくなく、その上で大きく個性が異なるためで、自分の中では結構すごいことです。MDR-XB90EXとか5Proとか、7000-10000円くらいのイヤホンは何本か買いましたけど、定期的にメインと入れ替えて聴きたくなるようなイヤホンってなかったですから。

以上、音質面では非常に気に入っているのですが、音質以外の面で問題が2つ。

まず、日本に正規に輸入されていないため視聴できる環境がない、という点が最大の問題。とりあえず「中国の携帯電話メーカー、Xiaomiのxxxx円のイヤホンが超高音質過ぎてヤバい!」と適当に煽ってもバチは当たらないくらいには良い音なんですけど、イヤホンは好みが分かれるものですので、ある程度音質の傾向を想定した上で購入できた方がいいかな、と思います。この文章が多少なりとも音質を想像する上での助けになれば良いのですが。

次の問題は入手性。自分が購入したRAKUNEWさんでは今日時点で「販売再開時期未定」。再開時の販売価格も予測不可能です。参考価格は5980円となっており、購入した時のセール価格である3980円で購入できる保証はありません。5980円の価値は確実にあると思いますけど、視聴なしで払う金額としては許容しがたいものだと思います。

Amazonではマーケットプレイスから4400円程度で入手することができるようですが、イヤホンは「偽物」も良く出回るものですので、マーケットプレイスはちょっとリスクがあることを考えなければなりません。

上記の問題はあれど、僕個人としては久しぶりにメインのイヤホンと同列に考えられる可能性が高いイヤホンが手に入ってすごい満足。