Eye-Fi X2までの製品のPC/クラウドサービスへの自動転送が2016年9月16日に終了

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ついにこの日が来てしまいました。

2016年9月16日以降、Eye-Fi X2シリーズまでのEye-Fiカードで使用するEye-Fi Centerにログインできなくなります。「サポート終了」とありますが、Eye-Fi CenterでのEye-Fiカードの設定変更はログインが必須なので、これはPCおよびFlickrなどの写真サービスへの転送が全くできなくなることを意味しています。

スマートフォンへのダイレクトモードの機能は設定が残っていれば動作するようですが、Eye-Fiの肝はPCやクラウドサービスへの自動転送にありますから、既存のEye-Fi X2シリーズの価値はほぼ0になる、と言ってよいでしょう。

セキュリティ技術の問題がサービス停止の理由となっており、この辺りは回避が技術上不可能なのか、コストが見合わないから停止なのかはわかりません。ただ、発表になってからのTwitter上での反応を見ると、ブランドや製品に対する信用の代償は非常に大きく、今後の企業およびサービスの継続に強く疑問を感じざるを得ません。

目の前の現実としては、現状の我が家の写真管理のワークフローはEye-Fiに極度に依存しており、代替の仕組みを用意しなくてはいけません。

実は、現行のEyefi Mobi Proシリーズはすでに旧Eye-Fiのサービスと同等の機能を持っています。当初はスマートフォンへの直接転送からスタートしたEyefi Mobiシリーズですが、Eyefi Cloudサービスを着実に拡充してきた結果、PCおよび他のクラウドサービスへの自動転送を実現しています。

ただ、Eyefi Cloudサービスは年額5000円の有料サービスです(Mobi Proのカードを1枚買うと1年間サービスの利用料金が無料になる)。大容量の写真をストックし、さらに外部への転送も自動で行うサービスですので、通常のクラウド系の写真サービスよりも運営コストが嵩むのは間違いなく、年間5000円という価格には疑問を感じません。

これまでの、カード買い切り、というビジネスモデルが継続できるとは思っていなかったので、有料になってサービスが長く続いてくれるのなら、それは良いことだと思っています。でも、いくつか気になるところはあって。

  • 現行Eyefiモデルの肝であるEyefi Cloudサービスはリコーの研究開発子会社に売却されている
  • カード買い切りでサービス無料、というモデルから、年額課金への移行に対する現ユーザの拒否反応が強いように感じられる
    • 今回のサービス停止通知により、ユーザの不信感はさらに高まっている
  • 以上の理由から、サービスの継続性、Eyefi Mobi Proカードの継続的な供給に不安がある
  • 他のクラウドサービスとの連携がIFTTT経由になったので動作の安定性にも少し不安がある

唯一無二のサービスではあると思うのですが、今後の先行きが見えないのは非常に不安。ただ、転送が遅くても、自動でFlickrに上げてくれるのは本当に便利なんですよねぇ。とりあえずEyefi Mobi Proを一枚買ってみるしかないかなぁ。