Nikon Z 6/Z 7発表

ニコンのフルサイズミラーレスである「Z 6」と「Z 7」が正式に発表になりました。

ソニーのα7を少し縦方向に伸ばした程度でほぼ同形状のボディ、APS-Cからスタートしたためマウント内径の狭いEマウントと異なり55mmとキヤノンのEFマウントよりも大きな内径の新Zマウント、これまでレンズ内の手ぶれ補正だったニコン初のボディ内手ぶれ補正など、ソニーのα7シリーズの良い点は継承し、ユーザが不満に思っているところは改善したようなシステムに仕上がっている印象です。

ボディについては、顔認識AFなしなど、全速力で駆け抜けてきたソニーとの差を感じさせる仕様になっていて、このあたり、ソフトウェアに強い印象があまりないニコンであることを考えると、少し不安を感じるところもあります。

最初のレンズナインナップは24-70mm/F4、50mm/F1.8、35mm/F1.8の3本ですが、価格はある程度の値ごろ感がありつつ、絞り解放からしっかりとした描写のするレンズのようにサンプルなどを見ると感じられます。ここはハイエンド以外のレンズの当たり外れの激しいEマウントとの差異化要素になりそうです。一方でハイエンド側は大きなマウント内径を活用したより明るいレンズラインナップを目指すようです。

まとめてみると、「Z 6」と「Z 7」はα7シリーズをよく研究して作られたカメラと言えます。ボディ側は技術的な蓄積の差を感じられるところはあるものの、システムのコンセプトとしてはα7シリーズの弱点をしっかり潰した内容になっており、既存のニコンユーザーは将来を安心できる内容になっていると思います。

小三元とF1.8シリーズが一通り揃い、期待通りの性能で発売されれば、α7シリーズよりもコストパフォーマンスの良いシステムになる可能性は十分にありそうです。

ただ、マウント情報は公開しない(リバースエンジニアリングの可能性はある)とのことで、マウントアダプタを使わないレンズラインナップは貧弱になりそうで、どんどん他社マウントのユーザを取り込んでいるα7シリーズからシェアを奪えるほどの力はないようにも感じます。

さて、一番最後になるキヤノンはどういったシステムを提案してくるのでしょうか。