SIGMA Contemporary 30mm F1.4 DC DNはAPS-C Eマウント最初の単焦点に最適そう

SIGMAAPS-Cミラーレス用のF1.4単焦点シリーズ、16mm/30mm/56mmの3本ありますが、56mmに続いて30mmを購入。

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30mmは3本の中で一番最初に出た1本で、最も安く(35000円)、普段使いもしやすい標準域の画角のレンズです。

RAW現像およびトリミングなどは実施済の画像ですが、作例を出しつつ語っていきましょう。

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56mmは確かに良い写りなんですけど、画角的な使い道が結構限定されます。APS-Cで56mmは35mm換算で84mmとポートレートに適した距離になるわけですが、基本的には赤の他人を撮るポートレートと違って、家族、特に自分の子供を撮ろうと思うと、一緒に出かけた場合には通常の距離感よりも少し離れないといけないので使いにくいのです。

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街を歩いてスナップを撮影する場合も、標準に近い画角の方が撮りやすいですしね。

このあたりは56mmを買ったときには「30mmという画角に魅力を感じなかった」と逆のことを言ってる気もしますが、56mmを使ってみて意識が変わったところということにしておいてください。

画質については、絞り開放から中心部はシャープだと覆います。周辺部の画質について悪く言われることが多いこのレンズですが、絞り開放で端の画質が重要になるシチュエーションというのは必ずしも多くありませんから、問題はないでしょう。

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ライバルを見てみると、ソニー純正のAPS-C Eマウント専用単焦点レンズはどれも設計がちょっと古く、開放F値がF1.8のものしかありません。35mmと50mmはレンズ内に手ぶれ補正が付いていて暗所撮影対応という意味では良いのですが、ボケの量とピントが合ってる部分のシャープさは、ここ数年の基準から見ると少し物足りなさを感じます。一方、24mmのツァイスレンズはレンズの「個性」や「味」も考慮するとなかなか良さそうですが、8万円程と、ちょっとお高い。

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最新スマートフォンの写真画質がどんどん進化する中、ただボケが大きいだけでは、低価格帯とはいえレンズ交換式カメラの魅力を伝えるには充分ではない時代になっているような気がします。そう考えると、このレンズはAPS-C Eマウントユーザにとっては貴重な現代的な写りをする低価格な標準画角の単焦点レンズであり、キットのズームレンズの次に買う単焦点としてベストな1本、と言っていいんじゃないかと思います。

まあ、ソニーさんにもそろそろAPS-Cレンズのラインナップを強化して欲しい、というのが正直なところですが。