アナログノスタルジー

Untitled

自分はレコード世代ではないので、ブラウン管テレビ、アナログカセットテープ、VHSビデオデッキあたりが実際に触れたことのあるアナログのAV機器です。

まあ、ブラウン管テレビは社会人になった頃は現役だったし、VHSビデオデッキも一応家から持って出ました。

アナログカセットテープは、割とCDで音楽を聴いていたので、中学生の時に勉強しながら音楽を聴くためにダビングして使ったくらいでしょうか。高校に入ると同時にKENWOODのポータブルMDプレーヤーを買ってもらったので、すぐに使わなくなりましたが。

我が家は特別裕福なわけではないのですが、親や兄弟は割とAV機器(主にオーディオ)にこだわる人なので、自分もそのおこぼれにあずかり、割と良い環境でこれらのアナログなAV機器に触れました。その点では、「アナログノスタルジー」と言っても、同世代(1980年前半生まれ)とはちょっと毛色が違うかもしれません。

中学生時代に古いAIWAのポータブルカセットプレーヤーで音楽を聴くためにダビングしたテープは、SONYのESのCDプレーヤーからVictorの3ヘッドのカセットデッキで録音したものでした。この時代、友達は安くなってきたCDラジカセでカセットにダビングしていたので、それらとの音質の差は割と圧倒的でした。

高校になってポータブルMDプレーヤーを買ってもらって感動したのは、ダビングそのものの手順や曲の頭出しが簡単になったことであり、音質がクリアになったことではありませんでした。

ラジオも、屋根にFM用の八木アンテナとAM用のアンテナが立っていて、それを単品コンポのチューナーで受信するので、音質的にCDとの差はそれほどありませんでした。それと比較すれば、現代のradikoの音で音楽なんか聴けたもんじゃありません。

アナログ回顧的なムーブメントは地味ながらも広がっています。中目黒にはカセットテープを販売するWaltzという店舗がありますし、古いラジカセを修理して販売するところもあります。

大量のブラウン管モニターを使ったアート作品が、デッドストックと思われるブラウン管テレビを集めて修復され、ちょっと話題になったりもしました。

そうなると、ちょっと欲しくなったりするんですよねぇ。アナログカセットプレーヤーやブラウン管テレビが。

現代のポップ音楽(特に限定でLPなどで発売されなそうなもの)をカセットテープというメディアのフィルタを通して聴いてみたり、YouTubeの動画をブラウン管テレビで見たりしたら、楽しそうです。

現実には、これらの機器を維持するのは大変だし、サイズも大きいし、子供の頃に触れていたような、ある程度マニア向けだった価格帯のモデルを手に入れるのは大変です。そして、ちょっと試したらすぐに飽きてしまう可能性も非常に高い。とりあえずは、ハードオフに行って妄想するだけで十分かもしれません。

一方で、アナログという面では「フィルムカメラ」というのもあるんですが、こちらは正直あまり惹かれません。僕がカメラに触れたのはデジカメからなんです。フィルムで写真を撮って、現像して結果を受け取る、というプロセスには、自分にとって「ノスタルジー」はないのです。