VAIO type Pは生活を変えるか?

山田祥平さんVAIO type Pをベタ褒め。このコラム、プロである山田祥平さんがimpressというITメディア上でBlogのように好き勝手に書いている点で面白いんですが、「この人おじさんなんだなぁ」と思わせる内容のこともよくあります(西川和久のPC Watchでの記事も同じように思うことが多い)。今回もそんな感じ。

松村太郎さんとかが、iPhoneでも結構仕事できるぜー、とか言ってるのと比べると、ケータイも使いこなせず、「フルスペックのPCじゃないと嫌」って言ってる山田さんは完全におっさんです。

僕の感覚だと、少なくとも革命的だと思わない。今日ヨドバシに行って展示機を触ってきて、ものすごく良くできたミニノートPCであることはわかったんですが、PCは道具であり、VAIO type Pは道具として良くできたものである、という以上のものではないと思います。PCで資料を見ながら文章を書くのが仕事の山田祥平さんの生活は変えるかもしれませんが、世の中の99%の人の生活はちっとも変わらないでしょう。私物のモバイルノートPCを持ち歩くことが現実的ではない生活をしている僕の感覚としては、10万円のVAIO type Pを買うならネットブックでいい、と妥協できてしまいます。

VAIO type Pに飛びついて買っちゃう人って、VAIO note 505とかVAIO C1にトキメイて、実際に買ってたような世代の人なのかなぁ、と思います。PCが楽しい時代を体験した人たちには、すごくトキメクものがあるんでしょうねぇ。

技術者が本当に作りたいと思って作ったものって、ある特定のお客にはすごく響くんですが、マスに売れることはもうないんでしょう。ソニーは過去に「技術者が本当に欲しいもの」を作って、それで儲けた成功体験のようなものがあるんでしょうけど、それは21世紀には通用しないと思うんですよね。技術者とは違うレベルでの「現実的な判断」というのがやっぱり必要なんじゃないでしょうか。

まあ、以上の話はVAIO type Pそのものの出来とは違う話なので、ボーナスが残ってる人にはいい散財対象ですよね。