見た目で騙そうと思わず、しっかりと作り込むべきだ

林 信行さんの記事にはいろいろと共感する部分があります。作り込みが重要、ってのは確かにその通りで、N-01AのNetFrontFlashも表示できて思ったよりもずっと頑張ってくれますが、UI的な使いにくさが気になってしまい、Flashも動かず、Javaベースで電池の消費の激しいjigBrowserへの乗り換えを検討しているところ。

iPhoneの、最初からちゃんとUIに関する部分が作り込まれていて、それが買い替えなくてもに改良されていく、という部分は決定的な差です。

日本のメーカーも、半年に一回モデルチェンジしているといっても基本プラットフォームは結構使い回しているのだから、出来る限りアップデートしてくれてもいいような気がするんですけどねぇ。今の販売方式だと、半年後の新機種でどんなに改良しても同じ人は半年後の新機種を買ってくれないわけですよ(昔は買ってくれたかもしれないけどさ)。

そう考えると、次の買い替え周期がやってきたときにまた自分の会社の端末を選んでくれるよう、新機種と同じに出来る部分はちゃんとアップデートしていくことで、購入後に端末の満足度を高めていく、という戦略はあっていいと思うんですよね。

ただ、僕としてはUIのおもてなし的なものはそんなに重要じゃないと思っています。そういう意味で、林さんの記事が「おもてなしがすごい」という展開に進むことには違和感があります。この話を馬鹿な人が真面目に受け取ると、メニューの第一階層だけは派手で綺麗だけど、第二階層からはもう古くさいUIが出てくる、みたいなことになっちゃう。

別に派手に動いたり、すごく気の利いた演出なんかなくても別にいいんです。UIが統一された思想・見た目で整理されているだけでいいと思うんです。でも、建て増しの積み重ねでそれが出来てないんです。建て増しした機能を削ることはきっと出来ないでしょうから、時間と手間をかけて整理していくしかないんでしょう。こんな仕事、誰もやりたくないとは思いますが、個人的にはやる価値があると思うのです。