RICOH GRが欲しい件

レンズ交換式カメラの望遠側をどうするか、日常的に持ち歩くカメラをどうするか、というのはここ1年くらいの悩み。今回は日常的に持ち歩くカメラの話。

去年、長期間の海外出張があって、その期間はずっとコートのポケットに防水デジカメのTG-625が入っていて、初めての土地なので物珍しさから街中でも結構写真を撮っていたのですが、その時気づいたことは、街中でちょっと取り出して使う時にズームなんかほとんど使わなくて、起動した時の画角、つまり広角端でそのまま撮影する、ということでした。

パッととりだして視界にあるものをそのまま撮る、それで充分。1/1.7型や1インチでズームができるよりも、もっとセンサが大きくて画質が良い方が嬉しいのではないか、そういうことです。

その中でなるべく画質にこだわりたいよね、となると、RICOH GRが最有力候補になります。

僕は過去のGR DIGITALシリーズには否定的でした。その理由としては、画質を含めた性能よりもストーリーやデザインで売っているカメラに見えたからです。センサのサイズ、というカメラの性能に強い影響を与えるデバイスにおいて、過去のGR DIGITALシリーズは、1/1.7型と「コンデジ」の域を超えないものであり、余裕を持った設計のレンズによる歪みの少ない画像、というのが唯一の画質面でのアドバンテージだったのではないか、そう思っていました。

カメラにおいてストーリーやデザインは非常に重要なものですが、僕の使うカメラではないだろう、そういう印象のカメラでした。

しかし、現行のGRは違います。APS-Cサイズのセンサを搭載した中では世界最小のカメラで、一般的な「コンデジ」と比べた場合、圧倒的な画質面のアドバンテージがあります。手ブレ補正こそないものの、ISO1600が常用できて、レンズの明るさはF2.8であのサイズ、レンズバリアやマクロ性能などのコンパクトデジカメの必須要素も備えている。なんと実用的で魅力的なカメラであろうか。

その事実に、発表からもう少しで1年、消費税も8%に上がった今、改めて気づいた、というわけ。