ウォークマンAシリーズ「NW-A16」ブラック〜iPod classicの後継となるか〜

今回はNW-A16をこの前ひっそりと販売が終了したiPod classic 160GBモデルと比較しながら見ていきます。
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まず容量について。内蔵のストレージは32GBしかありませんが、microSDスロットが用意されており、増設することができます。現在、NW-A16のストレージサイズは32GB、最も容量の大きなmicroSDXCカードは128GBですので、合わせて160GB。iPod classicと一緒ですね。さらに、上位モデルのNW-A17を購入すれば合わせて192Gの容量になります。

ただ、気をつけなくてはいけないのは、内蔵ストレージとmicroSDカードはドライブとして分離されており、音楽ファイルの同期について一体的に運用できるわけではない、という点。全体として160GBの容量はありますが、音楽ライブラリを同期(コピー)する場合にはライブラリを32GBと128GBにそれぞれ収まるように分割した上でコピーする必要があります。また、ウォークマン側でSDカードメニューから、PCとUSB接続した場合にPCから見えるストレージを選択する、という仕組みになっていて、接続時にPCから見えるのは内蔵ストレージとmicroSDカードのうち、どちらか一方だけになります。

まとめると、下記のように運用する必要があります。

  • 同期するライブラリは内蔵ストレージ(32GB)とmicroSDカード(128GB)に予め分割しておく
  • 同時に内蔵ストレージとmicroSDカードはPCから認識されないので、例えばまず内蔵ストレージを認識させて32GB分のライブラリを同期し、一度接続を解除してメニューから設定を切り替えてmicroSDカードを認識させ、128GB分のストレージを同期させる

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ただ、ウォークマンのUIから見るときは内蔵ストレージとmicroSDカードのライブラリは統合された状態になります。ライブラリの転送は問題ないですが、ウォークマン本体から音楽を再生する場合においては分割されたストレージを意識する必要はありません。

また、iPodにおけるiTunes的な同期ソフトとしてMediaGo(Windows版のみ)がありますが、同期は基本的に遅く、極端に大きなライブラリを同期させようとするとメモリが足りなくたって同期に失敗することがあるようです。MediaGoにライブラリを報告するとアルバムアートなどを自動で補完してくれたりするので、本当はMediaGoで同期をしたかったのですが、失敗してしまいました。また、MediaGoはMacOS X向けには提供されていない、というのも、Macユーザとしては障壁になりそうです。

じゃあどうすれば良いのか、というと、ライブラリの音楽ファイルをそのままファイル同期ソフトなどで同期コピーしてしまえば良いです。NW-A16はマウント解除時に本体内でデータベースを再構築します。この本体内でのデータベース作成処理は優秀なようで、大量の音楽ファイルを突っ込んでも問題ありません。去年128GBのNW-ZX1が出てるのに、どうしてMediaGoで大量の音楽ファイルを同期できないのか、というのは理解に苦しみますが、当分の間は、PC接続してRealSyncなどのファイル同期ソフトを使ってライブラリを転送することになりそうです。
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十字キーを使ったライブラリのブラウズも必要充分な操作性を備えていますので、問題はいくつかありますが、基本的にはNW-A16はiPod classicの代わりになる存在である、と言って良いでしょう。