リコーのGXRについて思うこと

撮像素子、レンズ、画像処理エンジンが一体になったユニットを交換できるデジタルカメラ。今回発表されたユニットはAPS-Cセンサに(35mm換算で)50mmのレンズを搭載したA12と、GX200のレンズにGR DIGITAL IIIのセンサを組み合わせたS10。春にはCX2とほぼ同等のスペックを持つユニットが発売されるらしい。

撮像素子、レンズ、画像処理エンジンという画像を生成する部分が一体となっているので、「ボディの役割」って何なんだろう、と思ってしまいます。過去に買った「ユニット」が吐き出す映像は、ボディの部分を買い替えたところで何も変わらないのです。ボディを分けた意味が理解できません。

とりあえず、APS-CセンサのA12はなかなか魅力的なスペックですが、A12のユニットとボディを一体化したコンパクトデジカメをGRやGX、CXに続く新たなシリーズとして売り出しても良かったんじゃね?という気もします。

「20mm以下の超広角レンズと1/2.3インチCCDを搭載したコンパクトカメラ」よりも「20mm以下の超広角レンズと1/2.3インチCCDを搭載したユニット」の方が、商品企画として通りやすいような気もしますが、それは現在発売が発表されているユニットを購入したユーザに対する直接のメリットではないように思います。

尖ったスペックのコンパクトデジカメを出したいから、期待してくれる人は割高なユニット交換カメラのシステム全体に投資してね、という感じがするのは、ちょっと嫌な感じ。マクロ専用のユニットとか、20mm以下の超広角レンズ搭載のユニットとか、一体型のコンパクトデジカメじゃ絶対に出せないものが出る可能性があるので、期待はしたいんですけどね。