Apple Event - March 8

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日本時間だと3月9日の午前3時からでしたが、今回は朝の4時までリアルタイムで見ました。

タイトルは「最高峰を解禁(英語ではPeek Performance)」で、iPhoneは秋発表なので上位モデルのMacが何か発表されることが予想されるものでした。

iPhoneのカラバリ追加、第3世代iPhone SE、第6世代iPad Airとテンポよく進んだあと、M1 Maxチップを2つ独自技術のバスで直結したM1 Ultraという新しいApple Siliconを搭載可能な高性能でコンパクトなデスクトップPC「Mac Studio」と、27インチの5K解像度の「Studio Display」が発表されました。

Mac Studioの発表とともにディスコンになったIntel MacはなんとiMac 27インチモデル。残るIntel MacMac miniMac Proとなりました。

現状のラインナップを素直に受け取ると、高性能なモニタ一体型デスクトップよりも、コンパクトで高性能なデスクトップPCでユーザに自由にモニタを組み合わせてもらった方が多様なユーザにアプローチできる、という解釈ができると思います。ジョブズ時代から長く続いたMacラインナップの結構大きな改変でもありますね。

実際、Mac Proはあまりにも高すぎるが、Mac miniでは物足りない、MacBook ProiMacのディスプレイは必ずしも必要ではない、というユーザはそれなりにいるようで、Mac Studioは早速出荷日がどんどん延びているようです。

個人的には昨年購入したM1 ProのMacBook Pro 14インチモデルに満足しており、Mac Studioにはあまり興味がありません。あと、Mac miniが縦方向に伸びたようなデザインは正直あまりカッコよくないですよね。デザインよりも実を取る傾向のある最近のハイエンドMacとしては、順当な作りではあるのですが。

残ったIntel Macについては、Mac miniは互換性を重要視するユーザのために残してあり、Mac Proは拡張性や大容量なメモリを必要とするユーザをMac Studioではカバーできないため残っている、という感じでしょうか。

Apple Siliconは基本的に単一チップ内に機能を集約してそれぞれの機能の間のバス(通信路)を低レイテンシ・高速化して高性能化する、というアプローチです。M1 Maxの時点でPC向けのCPUとしては他に例を見ないくらい大型化しており、M1 Ultraも1つのダイはM1 Maxと同等です。

たくさんのI/Oや1TB以上のメモリを搭載可能なMac Proに適用するのは、ちょっと無理があるアーキテクチャのような気がします。Mac Studioがあるので、スタート価格を数百万円くらいからにして、力技でもっと大きくチップを作る、という可能性もなくはないです。また、M1 Pro/Maxもメモリ自体は他社製のLPDDR5メモリがチップ上に載っているようなので、配線を頑張って引きまわしてDIMMソケット式にすることは不可能ではないでしょう。

一方で、同時に発表されたiPhone/iPad製品の中では、iPad AirがM1チップを搭載するというのが1つのサプライズでした。為替レートを反映して日本での販売価格は上がっていますが、海外での販売価格は変わらず。高性能なiPadが欲しい人には良い機種になりそうです。iPad mini6に買い増し、というのは個人的にはなしかなぁ。

第3世代iPhone SEは第2第と同様のiPhone 7/8のデザインのままSoCをA15チップにしたもの。米国価格429ドルに対して国内の販売価格が57,800円で、1ドル134円換算の国内価格はさすがに他のApple製品と比較して割高。妻が第2世代iPhoen SEを使ってますが、正直なところSEの画面サイズではA13でも充分な性能だし、カメラもそれなり。2年で買い換えるのは勿体ない感じで、現状はスルー。

そんなわけで、今回発表された製品は特に購入予定ではないのですが、事前の噂も錯綜して「どれが正解なのか?」と考えながら見る発表会はなかなか楽しいものでした。