PDトリガーケーブル(アダプタ)でノートPCのACアダプタの種類を減らす

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USB Type-C関連の規格は複雑怪奇なくらい種類があって、「規格違反」なものも多いらしいのですが、その中で1つ簡単な原則があって、Type-Cの形状の「レセプタクル」と呼ばれる、「プラグを受けるタイプのコネクタ」を搭載した変換アダプタ・延長ケーブルは「全部」規格違反です。

例えば、通常サイズ(Type A)のUSB延長ケーブルはOKですが、USB Type-Cの延長ケーブルは全て規格違反なんですね。

そんなわけで、今回は規格違反なケーブルの話ですので、参考にする場合は「自己責任」でお願いします。

さて、ThinkPad E495、Chromebook CM3、iPad mini6と買ってきまして、少しずつUSB-Cで充電できるデバイスが増えてはきているのですが、貧乏性なので古いノートPCを捨てられなかったり、在宅勤務用のPCがちょっと古かったりで、USB-Cでは充電できないデバイスが何台かあります。

これらのデバイスのACアダプタをすぐ使えるように用意してあるんですけど、できれば共通化して減らしたい。

ということで、規格違反の便利デバイス「PDトリガーケーブル」に手を出してみました。これ、秋葉原のジャンクノートPC屋さんで売ってたんですよね。用途を知ると「なるほど」と思います。

仕組みはシンプルで、ケーブルの片方は通常のノートPCのコネクタ形状になっていて、反対側にUSB PDのACアダプタを挿せるようなっており、USB PDのACアダプタに対して「これはxxV対応のデバイスだよ」と嘘の宣言をしてPD対応のACアダプタに必要な電圧の出力をさせるためのケーブルです。

USB PDは規格上5V/9V/15V/20Vの電圧の定義がありますから、この方法で世の中の結構な種類のデバイスをカバーできてしまいます。今回購入したのはこの2つです。

  • Magsafe2変換アダプタ
  • ノートPC用18-20V (5.5x2.5mm)

どちらも動作は20V。Magsafe2はUSB-C対応になる前のMacBookシリーズの充電コネクタです。ノートPC用はACアダプタのコネクタの太さにいくつか種類がありますが、今回購入したのは国内ブランドのノートPCで標準的に用いられているタイプです。

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Magsafe2変換アダプタについては、手元にあったMagsafe2対応MacBook Proでは60WのUSB PD対応ACアダプタでは給電状態が安定せず、90/100W(おそらく85W以上)のUSB PD対応ACアダプタを用意する必要がありました。MacBook Proのシステムレポートから電源の項目を見てみると、「85W」の充電アダプタとして認識されているので、実際に60W以上の電力を要求して何らかの保護機構が働くのでしょう。品質の怪しいACアダプタを使った場合などは、ちょっと怖いですね。

通常のノートPC用のものは、使用したノートPCに付属していたのが45WのACアダプタであったため、60WのUSB PD対応のACアダプタで問題なく動作しました。

あとは、古いThinkPad用(角型ではなくピンタイプのもの)を注文しているのですが、中国発送のところで発注してしまったためまだ届いていません。

注文しているものが全部揃うと、現在使用することがあるノートPCを全部カバーできるので、専用ACアダプタが不要になります。複数のACアダプタが、USB PD対応ACアダプタ1個といくつかの変換アダプタ・ケーブルに代替できてしまうわけですから、「リスクを理解した上で」という前提はありますが、試してみてはいかがでしょうか。