前回のXF-1000XM4と一緒に使うフルワイヤレスイヤホンの話。
フルワイヤレスイヤホンはバッテリ駆動時間が心もとないので、2つフルワイヤレスイヤホンを用意して、バッテリが切れたら交換して充電する、ことで使い続けられるような環境が欲しくなります。
しかし、XF-1000XM4は約3万円なので、2つ用意するのは予算オーバー。予算を抑えてもう一個フルワイヤレスイヤホンを確保する必要があります。XF-1000XM4を買うか、少し悩んだのですが、その理由もこの「2つ目のフルワイヤレスイヤホン」問題にありました。
去年購入したBeats Flexはありますが、フルワイヤレスイヤホンではないので充電が面倒だし、音質的にも許容できないのでアウト。
そこで考えたのが、手持ちのリケーブル可能な有線イヤホンのワイヤレス化です。
とは言っても、EtyemoticEars ER-4SとソニーMDR-EX800STは独自コネクタ、Etymotic Research ER4SRはmmcx形状のコネクタは付いていますが筐体形状の関係で接続するケーブルを選ぶイヤホンです。
一方で、去年の年末くらいに何個か購入した中華イヤホンは独自コネクタではあるものの、中華イヤホンのメーカーの間では共通に利用されているコネクタであり、ワイヤレス化もいくつか選択肢があるので、こちらを利用することに決定。
イヤホンそのものは下記のイヤホンのうちどちらかを流用する想定で、
イヤホンと同じKZが販売するAZ09というBluetoothレシーバー（ワイヤレス化アダプタ）を購入。付属のケーブルを抜いて差し替えることで、耳掛け式のフルワイヤレスイヤホンになります。
付け替えて試した結果、KZ ZAXの方をワイヤレス化することに決めました。DQ6の方は能率が良いのか、音が大きすぎたり、ちょうど良い音量に調整できなかったのと、元々強めな低音が強調される気がしたので、バランスの良いZAXの方が良いと判断。
AZ09は3000円程度、ZAXは6000円程度でしたので、合わせた予算は9000-10000円程度。こうして見ると決して安くはないんですけど、半年以上ずれて購入したので気分的にはAZ09の3000円だけで済んだ、という感じ。
音質的には、当然ですが接続したイヤホンによって大きく変わりますので、この場合KZ ZAXの印象を引き継ぎます。HP-A4に有線で接続したのに比べると、AZ09の音の癖や、若干あるホワイトノイズ（無音時は気になりますが、音が鳴ると割と気にならない）の影響を若干受けてしまうのですが、それほど大きな影響はなく、ZAXの素性の良さが光ります。ワイヤレス化による影響を考えても、コストが制限されたスピーカーをチューニングと信号処理で補っているような印象が拭いきれないXF-1000XM4よりも上質な印象を受けます。
通信の品質については結構厳しい。部屋で電子レンジを使いだせば一旦不安定になるし、都心の量販店のAV機器やスマートフォンのフロアに行くとほとんど使い物にならなくなります。そんなわけで、外では基本的にはXF-1000XM4を使う、となってしまうわけです。でもまあ、それほど混んでいない電車の中や、家電量販店のような特殊な店舗でなければ使えますので、うまく使い分けていこうと思います。
マイクは一応搭載しているようなのですが、AZ09の利用シチュエーションでマイクを使うことがないのでなんとも言えず。macOSの設定で試したところ、右側のレシーバーにあるマイクが反応しているようでした。
装着感については、イヤーフック式なのでもとのZAXとほぼ一緒で、落ちる心配もなさそうです。
最後にケースについて。イヤーフックがあるので、ケースもちょっとサイズが大きめです。ケースに指をかける場所がなく、開けにくいのが気になります。ちゃんと取り付けたイヤホンのスペースが用意されていて、マグネットで吸い付いて綺麗に収まるのですが、（個体差だと思いますが）たまにうまく充電できないことがある、というのが問題としてあります。このあたりは3000円の品質的な限界もしれません。
あと、Bluetoothの接続時やバッテリが減ったときなどに、英語音声でガイドが入るのですが、おそらく中国人の方が話されているのでしょう。ちょっと独特な発音のような気がします。
XF-1000XM4のように皆さんにおすすめする気にはなりませんが、KZの対応するイヤホンをお持ちの方は、試しに買ってみるのは悪くないと思います。音については接続するイヤホン次第とはいえ、非常に良いですし、家の中などで使う分には許容できる通信の安定性だと思います。
今ならKZ ZASあたりと組み合わせるのが良いかもしれませんね。
